心理学的『時計じかけのオレンジ』
なかなか眠りにつけなくてアマゾンプライムでこんな映画を見た。その名も
『時計じかけのオレンジ』
前から見てみたかった作品で、やっと見ることができた
あらすじ
近未来、毎日のように暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックスは、ある殺人事件で仲間に裏切られ、ついに投獄させられてしまう。そこで彼は、攻撃性を絶つ洗脳の実験台に立たされるが……。
引用:Yahoo!映画
漠然とした、なんとなーくすごい映画という印象があったが見てみたらすごい映画なんだと知ることができた。バカっぽくって申し訳ないです。
ご存じの通り、俺は心理学部で心理を学んでいる身なのでとても興味深かった。
というのも、この映画の肝は心理学実験にあると思ったからだ。
この画像をご存じの方は多いのではないかと思う
引用:https://www.cinemacafe.net/movies/26095/image/454919/
暴力に明け暮れる主人公に、暴力性の強い映像を長時間見せ続けることで、暴力そのものに嫌悪感を与えようとする「治療」である。
主人公の場合は、嫌悪感が吐き気として現れた。
これは、まさしく条件付け実験そのものである。
条件付け実験とは、動物が自発した反応の直後に報酬など特定の刺激を与えることで、その反応が生起する頻度を変化させる実験手続きで、パブロフの犬などが有名である。
しかも、恐ろしいことに映画の世界だからとか、SFだからとかじゃなく実際の現実の世界でこの映画と同じような実験が行われていた過去がある。
1920年、心理学者ジョン・ワトソンの実験では人為的に恐怖症を植え付けることに成功している。まさに「事実は小説より奇なり」である。
教授曰く、現代の心理学は細部にこだわりすぎていて、昔の心理学は予想、直感で行うことが多く、スケールは大きいがその分倫理的問題も多くコストもかかっていたらしい
!平成に生まれてきてよかった!
映画としては、もちろん面白いし、主人公だけでなく世界全体が狂っている感じで映画全体を通して恐怖を感じることができた。美的センスや、前衛的な姿勢に驚いたし、2時間くらいの映画だったが難なく見ることができたと思う。
心理学部の学生だったら1度は見ておくべき作品だと感じた。
ちなみに、心理学部に入ったものの、ギャップが大きかった。相手の心がわかるわけでもなく、自分の心すらよくわからなくなる。なんなら、結構、過去の心理学実験はエグイのが多く、心に傷ができてしまった気がする。
そういう心理学のこともブログに書けるよう、しっかり学んでいきたいと思いました。
ぜひ、『時計仕掛けのオレンジ』観てみてください。